心地よく外とつながるための 窓・ウッドデッキ・バルコニーのお手入れ
みんなでつくる住まいの手引き | 2024.4.26
住まいは何十年もの時間を共にする大切な場所。だからこそ、あなたや大切な人が健やかな暮らしを送るために、快適で安全な場所にしておきたいですよね。
「みんなでつくる住まいの手引き」では、快適な暮らしに役立つ知識や住まいを長持ちさせる適切なお手入れ方法をお伝えします。無印良品の家のスタッフによるノウハウと、実際のご入居者さまのアイデアもご紹介します。
あなたも一緒に「賢い住まい手」を目指しましょう。
春風が心地よいあたたかな季節。室内から庭の景色を眺めたり、青空の下、ウッドデッキでバーベキューや家庭菜園を楽しむなど「外とのつながり」を楽しみたくなりませんか?
今回は窓や網戸、ウッドデッキ部分などのお手入れ方法を中心に、外とのつながりを快適に楽しめる暮らし方を考えます。
1.内と外とのつながりを楽しみませんか?
2.窓やウッドデッキなどのお手入れが必要な理由
3.無印良品の家の住まい手にお手入れ事情を聞きました
4.窓・ウッドデッキ・バルコニーのお手入れ方法
5.家を建てるならお手入れが簡単な設備を選ぼう
1.内と外とのつながりを楽しみませんか?
緑や色とりどりの花がいきいきとする季節は、窓から庭を眺めるだけでホッと心が和みますよね。内と外とのつながりを楽しむことで、暮らしにもいろどりが増えます。無印良品の家の住まい手のみなさんも、思い思いの方法で外とのつながりを楽しまれているようです。
開放的なウッドデッキで過ごす特別な時間
庭へとつながる奥行5メートルほどの大きなウッドデッキが印象的な住まい。キッチンからウッドデッキや庭まで見渡せるため、お料理をしていても気持ちいいそうです。ウッドデッキではご飯を食べたりバーベキューを楽しむなど、ご家族で特別な時間を過ごしています。
一面に芝生が広がる緑豊かな庭
キャンプがお好きだというアクティブなI様。芝生が一面に敷き詰められたお庭は、思わず駆け回りたくなりそうです。アウトドア用品をしまったりちょっとした作業ができる小屋を併設しています。
ご夫婦それぞれの趣味を楽しむのんびりとした空間
土いじりがご趣味という奥さまは、ウッドデッキでたくさんの植物を育てています。かたわらではご主人が自慢のロードバイクの調整中。青空の下で好きなことをして楽しむ憩いの空間です。
2.窓やウッドデッキなどのお手入れが必要な理由
内と外とをつなぐ代表的な設備といえば、窓やウッドデッキ、バルコニーです。お手入れをサボっていると気づかぬ間に汚れがたまり劣化する原因になることもあるのでご注意。ではお手入れをサボるとどんなことが起こるのでしょうか?
お手入れをサボるとどうなる?(窓・ウッドデッキ・バルコニー)
窓
窓ガラスの外側が汚れる主な原因は、空気中に飛ぶ土や砂ぼこり、花粉、車から出る排気ガスなど。雨が乾いた際にもウロコのような白い汚れが残ることもあります。
どの汚れも長い間放置しておくと落ちにくくなり、お掃除の手間が増えてしまいます。たとえば大通り沿いなど車の往来が多い場所にある家は排気ガスによって汚れやすいため、こまめなお手入れがおすすめです。
サッシ
レール部分に砂やホコリがたまると開閉が難しくなる場合がありますので、いつもきれいにしておきましょう。
網戸
網戸に汚れがたまると目詰まりを起こします。詰まっている箇所が増えると風通しが悪くなり、網戸本来の役割を果たすことができません。
さらに汚れた状態の網戸が雨にさらされたり結露が発生すると、雑菌やカビの繁殖も心配です。風と一緒に網戸に付着した雑菌やカビが室内に入ることで、健康を害するリスクもあるため注意しましょう。
ウッドデッキ
ウッドデッキは雨風や紫外線、湿度など外の影響を受けやすく、徐々に劣化が進みます。ちなみにウッドデッキの耐用年数は10~15年程度といわれています(素材により異なります)。劣化に気づかずに使い続けていると壊れやすくなりますから、底が抜けるなどして住まい手がケガをする危険があります。木材を使用したウッドデッキの場合はシロアリが繁殖する原因にもなりえます。
安全に使うために耐用年数を把握しておくこと、日頃から目視でチェックしておくこと(傷みや腐敗している箇所はないかなど)が大切です。
バルコニー
バルコニーは空気中に飛ぶ土や砂ぼこりのほか、枯葉なども溜まりやすい場所です。長い間放置していると排水口にゴミが溜まり、雑菌が繁殖したり、雨の際に水があふれてしまう恐れがあります。
雑菌が繁殖するとニオイが気になりますし、鳥のフンであれば乾燥した際に病原菌が飛散し、住まい手や近隣の方の健康を害する危険もあります。こまめに目視でゴミや汚れ、傷み具合をチェックして放置しないように心掛けましょう。
3.無印良品の家の住まい手にお手入れ事情を聞きました
①窓&網戸②ウッドデッキ③バルコニーのお掃除についてお伺いしたところ、どの設備についても「お掃除していない」と答えた方が50%~30%を占めるという結果になりました。
またお掃除をしている方に頻度をお聞きしたところ、①窓&網戸②ウッドデッキについては「年に1回」が圧倒的多数。③バルコニーは「毎週」という方がトップでした。バルコニーは風で飛ばされてきた落ち葉などの大きなゴミが溜まるためマメにお掃除する方が多いのかもしれませんね。
・窓枠は水洗い、ガラスと網戸は水拭き
・窓はガラス専用のクロスでふくだけできれいになります。
・網戸は毛足が長めのマイクロファイバークロスで拭くと汚れが落ちやすいです
・入居5年目で初めて、エアブロワーでデッキ下のごみをとりました。
・デッキブラシで磨いてサンダーかけて保護塗料塗ってます
・高圧洗浄機で水噴射しながらデッキブラシです!
・普段は砂埃がたまったら掃き掃除で、半年ごとに窓掃除と一緒に水を流してデッキブラシで洗います
・木の家のバルコニーはゴミが下に落ちるので貯まりません
・排水部分は詰まりやすいので落ち葉など詰まらせないように気を付けています
・高圧洗浄機は塗装が剥げるので使わずに、こまめに拭くことできれいを保てます
4.窓・ウッドデッキ・バルコニーのお手入れ方法
いつでも安全に外とのつながりが楽しめるように、窓・ウッドデッキ・バルコニーそれぞれの基本的なお掃除の方法をご紹介します。
窓ガラスのお手入れ
窓の日常的なお手入れ方法
①ガラスはハタキでほこりを落とします。アルミ部分は傷つきやすいため、ハタキ掛けのあとに雑巾で軽くふきます。
②汚れが目立つ場合は、窓枠とガラスを住宅用洗剤やガラス用洗剤をつけたスポンジで拭き取ります。十分な水洗いをした後、乾拭きします。
窓の定期的なお手入れ方法(月に1回程度)
①窓ガラス用洗剤をふきかけ、スクイージー(スキージー)で拭き取ります。
②最後に乾拭きをします。
③仕上げにカーワックス
【注意すること】
・研磨剤やアルカリ性、酸性、塩素系の洗剤はNG
傷や変色の原因となります。仕上げにつや出しと汚れ防止に、カーワックスや家具用ワックスを塗っておくとよいでしょう(つや消し効果のあるものは色ムラの恐れがあるため使用しないでください)。
・全開口の窓がある場合
オフシーズンは網戸を閉まっておくと汚れにくく、お掃除の負担が軽くなります。
・網戸が外側に付いている方の窓は汚れがつきやすい
雨が網戸で遮られるため汚れが流れ落ちにくくなります。こまめにチェックしましょう。
サッシのお手入れ
サッシの定期的なお手入れ方法(季節ごとに1回程度)
①レール部分にたまったホコリを掃除機で吸い取るか、専用のブラシ(使い古しの歯ブラシでも可)で掻き出します。
②柔らかい布で水拭きします。
③がんこな汚れは水で薄めた中性洗剤を布につけて拭きましょう。
④乾拭きをして終了です。
【注意すること】
・樹脂製の場合、塩素系薬品や有機溶剤は使用できません。
・傷により腐食してさびが出た場合は、市販の金属専用クリーナーで落としましょう。
・シーリング材を傷つけない
アルミ製の窓枠と外壁が接する部分には、シーリング材(軟らかいゴムのような材料)が充填されています。防水上重要なものですので、傷つけないよう注意しましょう。
網戸のお手入れ
網戸の日常的なお手入れ方法
①ハタキやブラシを使ってゴミやほこりを落としましょう。
②落ち切らない汚れは、網戸の片側に古新聞やダンボールなどをあて、反対側から掃除機をかけると汚れをきれいに吸い取ることができます。
網戸の定期的なお手入れ方法
(汚れが溜まっているとき・季節ごとに1回程度)
サッシから外し、ホースを使って水を勢いよくかけるだけでもきれいになります。 汚れが落ちない場合は、水で薄めた中性洗剤(1-2%濃度)を布につけて拭きとります。
ウッドデッキのお手入れ
ウッドデッキは人工木と天然木で少々お手入れ方法が異なります。さらに天然木の場合は木材の固さによってお手入れに注意が必要なものもあります。
大きく分けて、イテ材、ウリ、イタウバなどのハードウッド(固い木材)とパイン・スギなどの柔らかい木材があります。柔らかい木材は傷つきやすいため、デッキブラシや高圧洗浄機の使用はNGです。
人工木の定期的なお手入れ
基本的に年1回程度のお掃除で十分ですが、黄砂や花粉が多いときなど、汚れが目立つ際はまめにお掃除しましょう。
①軽い汚れの場合は水洗いをします。全体を濡らしたらブラシやモップで木目に沿ってこすります。
②汚れが目立つ部分には中性洗剤をつけて、水を含ませたスポンジやモップでこすり落とします。
天然木の定期的なお手入れ
天然木も基本的に年1回程度のお掃除で大丈夫ですが、パインやスギなどの柔らかい木材は年1回程度の頻度で保護塗料の塗り直しがおすすめです。保護塗料によって汚れが染み込みにくくなります。
① ほうきで掃いて汚れを軽く落とします。
②(ハードウッドのみ)ウッドデッキ全体を濡らし、デッキブラシで木目に沿ってこすります。目立つ汚れや傷が気になる場合はやすりで削ってもよいでしょう。
③木目に沿って固く絞った雑巾で全体をふきとります。
④1~2日、日光にあてて乾燥させてカビやコケの増殖を予防します。雨が降ったり湿気が気になるときはエアブロー(冷風推奨)を使って乾かしても大丈夫です。
【注意すること】
・天然木は固さによって扱い方が異なる
木材ごとに風合いの違いがありますので、お好みに合わせて選んでいただければ良いと思いますが、ハードウッドは傷つきにくく、デッキブラシや高圧洗浄機が使えるためお手入れが簡単です。ちなみに導入コストで比べると柔らかい木材よりもハードウッドの方が若干高くなります。家づくりのご予算に合わせてお選びください。
・高圧洗浄機は素材によってNGの場合がある
ハードウッドのみ使えます。ただし注意しながら使いましょう。人工木や柔らかい天然木は傷がつきやすいため、使用を控えてください。
バルコニーのお手入れ
汚れの程度に合わせて、1~3ヵ月に1回程度の頻度でお掃除するとよいでしょう。
バルコニーの定期的なお手入れ方法
①排水溝周りにたまったゴミを処分します。
②全体に水を撒き、デッキブラシやスポンジを使って汚れを落とします。
排水溝のフタや中に付着した汚れは、歯ブラシなどですり落とします。
③溝の汚れ取りは新聞紙など吸水性のある紙を使います。新聞紙を軽く丸めて溝に置き、汚れと水を吸い取ります。
【注意すること】
・集合住宅の場合
集合住宅のベランダは緊急時に避難経路として使う共用部分です。大量の水は流せませんので、雑巾で水拭きをするなどして対応します。掃除する前に使用規約を確認し、お掃除方法や水の使用量などに十分注意してください。
無印良品のおすすめ掃除アイテム
スポンジとヘラが一体化しているため、スキージー1つで汚れ落としや水滴を取ることなどができます。
スポンジ・ゴム部分をパーツで販売しており、劣化した部分だけ取り替えて経済的です。
スキージーと組み合わせて使う伸縮ポールです。高所にある窓などのお掃除に便利です。ヘッドを付け替えれば、ほうき、ブラシ、スポンジとしても使えます。
フローリングや窓ガラス、キッチン回りなど場所を選ばず使えます。環境のことを考えて、使用する界面活性剤を植物由来にしました。
極細繊維でホコリをかき取ります。水拭き、乾拭き両方に使える掃除用布巾で、掃除用品システムフローリングモップにも取り付けられます。
洗濯物のつけ置きや、雑巾を洗うなどの使い勝手を考えた広口タイプです。洗面台での注水を考えて高さを抑えました。内側には1リットルごとに数字入りの目盛が付いています。
5.家を建てるならお手入れが簡単な設備を選ぼう
窓の細かい部分やウッドデッキ・バルコニーといった家の外側についている設備は、普段はなかなか気に留めない部分かもしれません。屋外で使われる設備は基本的に丈夫で頻繁なお手入れは不要な場合が多いですが、心地よく外とつながる暮らしのために定期的なお手入れを心掛けてみてくださいね。
これから家を建てる方におすすめしたいのは、メンテナンスが楽で丈夫な設備を選ぶこと。デザインと合わせて素材・構造なども吟味されると、日々のお手入れも楽になり快適です。
無印良品の家はお手入れ簡単
無印良品の家では、住まい手のみなさんが永く心地よい暮らしを続けていただけるように厳選した住宅設備を採用しています。
ウッドデッキ
ハードウッドを標準採用しています。デッキブラシでごしごし洗っても大丈夫ですし、傷ついた際はやすりで削って修繕できます。
バルコニー
塗料に亜鉛メッキを標準採用しています。亜鉛メッキは鉄塔など自然の影響を受けやすく、なかなか掃除ができない建築物に使用されている塗料です。傷がつかない限り、塗り直しはほぼ不要とされています。
ご興味のある方は、ぜひお近くのモデルハウスまでお問い合わせください。