リノベーションでどのくらい快適になる?『SUUMOリサーチセンター』による室内環境評価の実証実験に参加しました。

住まいのかたち | 2025.2.22

無印良品のリノベーションは、株式会社リクルートの住まい領域の調査研究機関である『SUUMOリサーチセンター』のIoTセンシングによる住宅の室内環境を定量的に評価する実証実験に参加しました。今回は、調査の結果をご紹介します。

取り組み背景

『SUUMOリサーチセンター』では、部屋の暖かさや静かさなどの室内環境を可視化することで、生活者の顕在的なニーズに応え、室内環境を住まい選びの新たな指標の一つとなることを目指し、実証実験を行っています。
具体的には、IoTセンサーを住戸の室内外に設置し、温度や騒音などのデータを遠隔で数日間取得し、それらを分かりやすく可視化する取り組みを進めています。2024年4月から「省エネ性能ラベル」、11月から「省エネ部位ラベル」の表示が開始される中、この体感値に近い指標を併用することで、より実感を伴った省エネ性能を考慮した住まい探しが可能になると期待されます。

無印良品のリノベーションでは、日本の温熱環境における満足度の低さという課題を解決し、快適な住まいを提供するため、2015年からマンションフルリノベーション「MUJI INFILL 0」を展開しています。さらに、2024年1月からは、個人の快適性向上と地球規模の社会課題解決の両立を目指し、断熱性能を強化した「MUJI INFILL 0 ZEH水準リノベーション」の提供を開始しました。

このような背景から、私たちは『SUUMOリサーチセンター』のIoTセンシングによる住宅の室内環境評価の取り組みに共感し、実証実験への参加を決定しました。

取り組み詳細と結果

対象住戸:MUJI INFILL 0 リノベーション済みの住戸 5戸
実証実験にあたっては、環境設計を実施している株式会社エヌ・シー・エヌから助言をいただきながら、測定に最適な環境を整えました。

代表的な実証実験のデータ:下図、東京都、築42年、リノベーション済み、専有面積約61㎡
測定期間:2025年1月27日(月)~2025年1月30日(木)

測定結果①(温度) 
屋外が5℃以下まで低下しても、室内は暖房無しで16℃以上を維持
夜間に屋外の温度が低下する中、室内の温度変化は最大でも0.2℃(保温性が高い部屋であることがわかる)
以上の点から、保温性が高い部屋であることが可視化されました。

測定結果②(騒音)
屋外の平均は 35dB で、最大は 57dB
室内の平均は 33dB で、最大は 36dB
屋外では環境基準を日中に 2 回、夜間に 0 回超過
室内で環境基準を超えた回数は 0 回
以上の点から、防音性が高い部屋であることが可視化されました。

無印良品のリノベーションでは、これからも性能にこだわり続けます。

無印良品のリノベーションでは、2015年のMUJI INFILL 0発売以来、性能にこだわり高い基準でマンションリノベーションをし続けています。永く安心して住んでいただけるように、リノベーションの施工対象を新耐震基準のマンション・団地に限定し、フルスケルトンにして躯体やサッシなどの共用部分以外を作り直し、高性能断熱材やインナーサッシを用いて温熱環境を整えてきました。これからも快適な住戸を増やすべく、高性能のリノベーションを推進していきます。