小さな家・小さな水まわり

住まいのかたち | 2012.9.4

前回、小さなキッチンについてのコラムを書いたところ、多くの人からご意見や共感の声をいただきました。ありがとうございました。そこで今度は、戸建ての家の場合の小さなキッチン、また小さなお風呂とシャワーなどの水まわりについて考えてみようと思います。

下をご覧ください。広さが約9坪という、かなり小さな家で間取りを考えてみました。

キッチンは、前回の提案のような奥行き45cm・幅180cmの大きさの小さいもの、お風呂の広さは135×180cmです。お風呂は一般的な戸建てのお風呂より一まわり小さめですが、マンションなどでは一般的な大きさです。トイレ・洗濯機・洗面台をコンパクトに納めて、270cmの広さにおさめています。これにより、水まわり全体を540cmというコンパクトな広さになりました。また階段は180cmの中におさめているため、少し急になっています。

さて次の図面は、水まわり全体の長さをもう半間(90cm)短く設計しました。これよって7.5坪の家というさらに小さい家の間取りをつくってみました。
キッチンは同じように180cmにおさめていますが、お風呂はやめて、シャワーのみにしてみました。

いかがでしょうか。少し小さいと考える方も多いとは思いますが、水まわりをコンパクトにすることによって、家の自由度は随分と高まります。
少子化や一人暮らしの増加によるのでしょうか、大きな家に住むより、小さな家で住むという考え方も増えてきているようにも感じます。特に、ある年齢に達して、夫婦2人でゆったり過ごすときに、家の中の持ち物も整理して、余計なものを持たずに身軽に暮らしていくというのはいかがでしょうか。

家が小さくなったぶん庭を広くして、必要なら大きなキッチンやお風呂を庭につくるのも一つのアイデアでしょう。
こうした考え方は、環境面でもエネルギー負荷が小さな家となるでしょう。家の中を最小限に整え、家の外や、外と内の中間部分を考えることで、暮らし方はもっと豊かになるかもしれません。

小さな家について、皆さんのご意見を教えてください。