庭の緑について
住まいのかたち | 2011.2.9
庭をつくるとしたら、みなさんはどんな庭をつくりたいと思われますか?
今回は、先日行った「緑のアンケート」の結果を見ながら、理想の庭について考えてみましょう。
「どんな庭にしたいですか?」という問いに対して、一番多かった答えは「家庭菜園をつくる」でした。そして2番目が、「食事のできるスペースをつくる」。
庭木や盆栽などを眺めて楽しむ時代から、育てて食べる楽しみへと、緑との関わり方もずいぶん変わってきているようです。
下のグラフは、「緑を見ながら一人でしたいことは?」という問いに対する回答です。一番は「お茶を飲む」(67%)で、2番目が「読書をする」(62%)。さらに「昼寝をする(41%)」や「何もしない」というのも23%ありました。緑の中で、何もしないで、のんびり過ごしたいという願望があるようです。
「あなたにとって緑とはなんですか?」という問いかけには、多くの方が「心が安らぐ」と答えています。
心が安らぐから、菜園を楽しめるから、緑があることによって気持ちが安定していくのでしょう。その庭でどんな風に過ごすのか、もう少し具体的に考えてみましょう。
みなさんの意見をもとに、4つの庭を具体的に考えてみました。今回提案するのはマンションの1階の専用庭です。いろいろなかたちがあるでしょうが、あくまでも参考例として考えてください。
ハーブと芝生の明るい庭
白樺と芝生のグリーンのコントラストが美しい庭。庭を縁取るように植えたシルバープリペットやアベリアが明るい印象を与えます。パラソルとガーデンファニチャーもしつらえて、ロックスパイラルガーデンのハーブを使ったお茶の時間を楽しんでは。
収穫を楽しめる庭
枕木で仕切りをつけた雰囲気のある菜園で季節の野菜を育てましょう。かたわらには、実をつけるさまざまなベリーを。ユキヤナギ、コデマリが春の訪れを告げ、夏はシマトネリコが涼風を運び、秋にはブルーベリーが美しい紅葉を見せてくれます。
花が咲き実のなる庭
かわいい実をつけるジューンベリーやヒメリンゴは、清々しい白い花や新緑の美しさも格別です。木々の間には、アジサイを植えて変化をつけました。オリーブは、実らせるために2本植えます。アプローチにはウッドチップを敷き詰めました。
緑陰でくつろぐ庭
枝ぶりの美しい株立ちの落葉樹は、新緑も紅葉も楽しめます。木立の葉が重なる足元には、日陰で育つギボウシ、ユキノシタ、クリスマスローズなどでシェードガーデンをつくります。伊勢砂利を敷き、落ち着いた大人の雰囲気の庭になりました。
庭は、もっとも身近にある自然。その自然とどう関わりたいかによって、庭に求めるかたちもちがってくるでしょう。
みなさんは、ご自分の庭でどんな楽しみ方をしたいと思っていらっしゃいますか?
ご意見・ご感想をお聞かせください。
実際につくってみました
今回の提案を含めて、実際にマンションの庭でつくってみました。千葉県習志野市に誕生する1,453戸の大規模マンション、「ユトリシア参番街」住戸のモデルルーム内にあります。このマンションは敷地の真ん中に、1ヘクタールを超えるみんなの大きな森があります。この森に面して専用庭があり、住戸内にもグリーンを多く配置。住戸の内と外とでつながる緑を体感できます。ぜひ、ユトリシア参番館「家族の森」プロジェクトをご覧ください。