【MUJI HOUSE CLUB】 オーナーさま限定イベント 「壁の補修をしてみよう 」を開催しました

住まいのかたち | 2025.7.3

無印良品のリノベーションのオーナーさま向けサービス「MUJI HOUSE CLUB」を2024年12月から開始しました。無印良品ならではのサービスや特典をご用意しており、「無印良品の家」公式LINEから毎週情報を配信しています。

「MUJI HOUSE CLUB」でのアンケート通じ、オーナーさまが日々の暮らしで感じている悩みをお伺いしたところ、「水回り」、「床(フローリング)」に次いで、「壁」についての悩みが多いことが分かりました。
アンケートをヒントに、オーナーさまがちょっとした不具合をご自身で対応ができるようになれるイベントを先日開始しましたので、レポートでお伝えします。

2025年6月8日、無印良品 東京有明内の無印良品のリノベーションモデルルーム内でふだんの暮らしの中でいつの間にか壁についてしまった汚れや小さな傷・凹みなどを、ご自身の手でメンテナンスするのワークショップを開催しました。

講師は、無印良品のリノベーションに携わってきた元工事担当者のトーリ―と現役で活躍している工事担当者ザッキーの2名が担当しました。実際の施工経験と日常のメンテナンス知識をもとに、すぐに実践できるメンテナンスのコツやポイントをわかりやすく紹介しました。


1日に3回開催したワークショップは、各回5組限定で募集したところ、あっという間に満席となりました。

ワークショップの流れ
前半では、ちょっとした擦り傷や汚れを簡単に落とす方法にチャレンジ。
身近な道具を使って、誰でも気軽にできるメンテナンスのコツを体験していただきました。
「これなら自分でもできそう」といった声をいただき、日常的なお手入れへのハードルがぐっと下がったようです。

実際に「無印良品のリノベーション」の壁と同じ素材・塗料を使用したパネルを用紙し、ネジや鍵で黒い傷をつけていきます。「家にあるものと同じ!」という声が上がるなど、生活の中で起こりがちな汚れや傷を再現してゆきます。他にも、鉛筆やペンなどで書いてしまった落書きなどを再現したり、さまざまな汚れがどのように落とせるのかを実際に試していきました。

塗装壁は、クロスの壁(壁紙)とは違い、お部屋にやわらかく温かみのある雰囲気をもたらしてくれるのが魅力です。一方で、かばんや家具が当たったときに傷がつきやすいという気になる点もあります。
しかし、塗装壁はタッチアップ(部分補修)がしやすく、自分で簡単にメンテナンスできるのが特長です。メンテナンスの方法を覚えておけば、かえって長く美しい状態を保つことができます。

ちょっとした小さな傷や汚れは、100円ショップでも手に入るマイクロファイバークロスに水を含ませて、やさしく拭き取るだけでOK。薄い汚れは驚くほど簡単に落ちて、壁がきれいな状態に戻ります。ここで、こどもも大人も「え?消えた!」とすてきなリアクションをいただき、会場が和やかになりました。

次に、マイクロファイバークロスでは落としきれない汚れには、メラミンスポンジを使います。 水を含ませたメラミンスポンジの面をやさしく当ててこすることで、汚れが少しずつ落ちていくのが実感できます。

このときに注意したいのは、「擦りすぎない」こと。
メラミンスポンジは汚れ落ちが良い反面、強くこすりすぎると塗装面にムラができたり、やり過ぎた場合は塗装が剥がれて下地が見えてしまうことがあります。やさしく、様子を見ながら少しずつ汚れをとってあげるのがコツです。

意外にも、マイクロファイバークロスとメラミンスポンジの2つの道具だけで、簡単に汚れを落とすことができます。
まずはお部屋の気になる汚れを見つけたら、こちらの2つを試してみるのをおすすめします。手軽に始められるお手入れで、壁をきれいに保つ第一歩になります。

後半では、少しレベルアップしたメンテナンスにチャレンジ。
壁にできた深い傷や凹みをつくり、パテや塗装を使い実際に補修して行きました。
下地処理やパテ埋め・塗装のコツなど、ちょっと難しいけれど実践的な内容で、みなさん真剣な表情で取り組んでいました。

家の壁にいつの間にかできてしまった凹みや深い傷の補修は、なかなかハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。
「いきなり自宅の壁でやって、かえって目立ってしまったらどうしよう…」と、不安で手をつけられないこともありますよね。
実際に「教えてもらってから試してみたいと思って参加した」とおっしゃられる方が多くいました。

そんなお困りごとに応えるべく、実際に深い傷や凹みを作り、それを補修する体験を用意しました。 今回は「 家具を移動させようとおもったらつい壁にぶつけてしまった凹み」を想定しました。
まずは用意したパネルに金槌や木材を使って、リアルな凹みをつくるところからスタート。

実際にできた凹みがこちら。
お部屋の壁にこんな傷があったら、やっぱり気になりますよね。
この凹みを補修するために使うのが「穴うめパテ」。
白くて粘土のような材料で、壁に塗ると乾燥して固まり、しっかりと穴を埋めてくれます。

パテを塗る前に表面をやすりで軽く削って凹凸をなくしパテがしっかり密着するように下処理を行います。 この工程を行うことで完成した時に差が出てきます。

その後、適量のパテを専用のヘラで塗り込んでいきます。ヘラの角度や力加減をうまく調整しながら、凹みにパテをなじませて、表面をできるだけ平らに整えていきます。
一見簡単そうに見えるこの作業ですが、実は意外と難しく、みなさん何度も練習をされていました。

パテを塗ったあとは、本来であれば30分〜1時間ほど乾燥させる必要がありますが、今回はワークショップということで、ドライヤーを使って時短で乾かしていきます。
スタッフがパテを乾かしている間のちょっとした待ち時間には、みなさんにショールームの壁の汚れ落としを実践していただきました。
ここで、前半で学んだマイクロファイバークロスやメラミンスポンジの使い方を実際の壁で試してみることができます。お住まいと同じように壁に向かってやることで強さ加減や擦った時のムラのつき方がわかります。

パテを塗って乾かし、やすりで表面をなるべく平に整える。この工程を2回繰り返し、できるだけパテが穴の周りについているのがわからないぐらい平な状態をつくっていきます。
この下地づくりを丁寧に行うかどうかで、塗装を最後塗った時の仕上がりの美しさが大きく変わることをお伝えすると、みなさんより真剣な表情でじっくりと作業に取り掛かっていました。

そしていよいよ最後に仕上げの塗料を塗ります。
なるべく薄く、均一に、広めの範囲に塗ることで、補修箇所が目立たないように仕上げていきます。ここも逆に塗りすぎてしまうと、色ムラが出てしまうため注意が必要です。
塗装も本来であれば30分〜1時間ほど乾燥させる必要がありますが、ドライヤーを使って時短で乾かしていきます。 しっかりなじむように2回繰り返します。

塗装したばかりのパネルはまだ塗料が乾いておらず、色が濃く目立っている状態でしたが、塗装が乾いてくると、周囲の色と自然なじむと、補修した箇所がほとんどわからなくなりました。
その様子を見た方からは、「塗っているところがわからなくなった!」と驚きの声があがり、実際の効果を体験できたことに感動されている様子でした。

こうして、すべての工程が終了。
全ての工程を終わって補修跡を見ながら、「あれ?穴がなくなった!」、「もう少しきれいにやすればよかった…」といった、驚きや感心、そして少し反省もしつつ、それぞれの仕上がりを振り返っていました。みなさんに満足していただき、開催したスタッフもとても嬉しい気持ちになりました。

予定では1時間のワークショップでしたが、じっくり取り組んでいただいたこともあり、結果的に各回とも1時間半となってしまいましたが、「ゆっくり学ぶことができてよかった」と喜んでくださる方が多く、充実した時間になりました。

最後はアンケートにご協力いただきながら、参加者いただいきましたオーナーさま同士で雑談タイムを楽しんでいただきました。

「キッチンのお掃除ってどうしていますか?」「壁に間違って開けてしまった穴をこれで直せますね」といった、同じ仕様でリノベーションをしているからこその共通の話題で会話が盛り上がっていました。
「次は床のメンテナンスもやってほしい」というリクエストもいただきました。
お子さんたちも体験を楽しんだあとは、お菓子を食べてちょっとひと休み。 何が楽しかったかなどご家族でお話しされていました。
学びと交流が自然に生まれたワークショップとなりました。

参加特典として、今回ワークショップで使用したヘラや塗装用のローラー、塗料などのメンテナンス道具をお持ち帰りいただけるようにしました。
「使い慣れた道具がそのまま持ち帰れるのは嬉しい!」と、とても喜んでいただけました。
お家に帰ってから、今日の体験を思い出しながら、実際のメンテナンスにトライしてみてください。小さな傷や汚れも、自分の手で直せると、暮らしがちょっと楽しくなるかもしれません。

※穴埋め用パテは、ケースに入れて少量ずつお渡ししました。

今回初めてオーナーさま限定のイベントを開催し、スタート時はスタッフ一同緊張していましたが、ご参加いただいたオーナーさまのおかげで穏やかな雰囲気の中で実施することができました。
今後も、暮らしの中で感じるちょっとしたお悩みや不安を解決できるようなワークショップを企画して行きたいと思います。

住まいをもっと心地よく、自分らしく整えるヒントが見つかる場として、引き続きお楽しみいただければ嬉しいです。