藤沢の団地大使「nidones」によるモデルルームレポート
MUJI×UR団地レポート | 2023.12.22
はじめまして。nidonesと申します。
私たちは現在、無印良品がリノベーションした神奈川県藤沢市のとある団地のお部屋で、住まいモニター『藤沢の団地大使』として生活し、日々の暮らしやお家のレポートをさせていただいております。
今回、全国初となる『MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト』の団地物件を再現したモデルルームが『無印良品グランフロント大阪』の店舗内に完成したということで、その魅力をお伝えすべく大阪に行って参りました!
なぜ我々がレポーター役に選ばれたかというと…実は過去にも二年半ほど団地暮らしをしていたことがありまして、そのとき住んでいたのが国立市富士見台にある『MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト』の物件だったのです。
実際にMUJI×URのお部屋で暮らした経験がある私たちならでは視点でレポートをお届けしていきたいと思います。
お店の入り口にどーんと掲げられた『無印良品』のサイン。そのすぐ横の扉がMUJI×URのモデルルームの入り口です。こちらは神戸市にある鈴蘭台第1団地の住戸を再現しているのだとか。
このドアや、表札、階数表示は、実際に使用されていたものを移設しているそうで、まるで本当の団地にワープしたかのようなリアルな雰囲気にワクワク…
さっそくドアを開けると飛び込んでくる玄関からリビングへと繋がる景色。懐かしさに思わず「わ〜!」と感嘆の声が出てしまうほど、MUJI×UR団地のお部屋が忠実に再現されています。
MUJI×URの団地リノベーションは、すべてを壊して新しくするのではなく、まだ使えるもの生かすことを大切にしています。
たとえば、柱や鴨居はリノベーション前からそのまま残されているもの。古い木ならではの味わい、良いですよねえ。このほっこりとした温かさや深みは、新築ではなかなか生み出せないだろうな。
アンティークの家具や古道具などが多い我が家。綺麗だけれど程よく古さも残るMUJI×URのお部屋は、趣あるモノたちともよく馴染んでくれていました。
キッチンのタイルや、スイッチ配線、トイレや浴室のドアなど、至る所にリノベーション前の面影が残っています。
なんでもかんでも壊して新しくしてしまうのではなく、古さと向き合い、出来る限り元の素材を生かそうとする姿勢。それこそがまさに、私たちがMUJI×URを選んだ大きな理由のひとつでした。家への愛を感じるからこそ「自分たちも大切に住み継いでいこう」という気持ちになるんですよね。
こちらは元々押入れだったスペース。ふすまを外して空間を拡張することで、より開放感のあるお部屋に。上の天袋の部分はあえて残しており、収納スペースとして利用することができるんです。
私たちが住んでいた時は天袋に収納ボックスを並べて、シーズンオフの洋服や取り出す機会の少ない書類、キャリーバッグなどを収納していました。奥行きがしっかりあるので、見た目以上に収納量たっぷり!
ちなみに寝室にあった押入スペースはこんなふうにデスクとして使用していました。
というのも、住み始めた当初は二人それぞれ会社出勤をしていたのですが、ほぼ同時期にお互い在宅ワークに切り替わったんですよね。元々デスクを一つしか持っていなかったので新たにもう一台購入しようか検討している中で「この押入、デスクスペースとして活用できるのでは?」と気づいて試してみたところ、これがいい感じにハマりまして。普通のデスクより幅も奥行きもあるので、大きなモニターやスピーカーなどを置いた上で作業スペースもしっかり確保できるんです。
そんな風に住み手の工夫次第でさまざまな形に活用できる“自由度が高い間取り”も、MUJI×UR物件の魅力的なポイント。既に決まっている間取りに暮らしを合わせていくよりも、ライフステージや生活スタイルに沿ってアレンジしていける方が長く快適に住み続けることができますよね。
MUJI×UR団地には、より住み心地の良い空間を作るべくMUJIとURが共同開発をしたオリジナルパーツが随所に使用されています。
たとえばこの『麻畳』。畳の表面に麻を用いることで、従来の畳よりもすっきりとシンプルな印象に仕上がっています。
団地というと古臭いイメージを持たれる方も多いですが、それはきっと昔ながらの畳による影響も大きいんじゃないかと思うんです。その点この麻畳はお部屋を明るく見せてくれて、空間全体もグッと垢抜けた印象に。
触り心地も気持ちよく、従来の畳と同じように直接座ったり寝転んだりできます。私たちもよくこの麻畳の上でごろーんと寝転がって昼寝をしていました。フローリングのように冷えたりもせず、冬でも裸足で歩けて快適だったなあ。
ソファやベッドなど重い家具を置くこともできるので、好みに合わせて和室洋室どちらの使い方もできるのが嬉しいですよね。
他にも、従来のふすまよりも軽く一人でも持ち運びができる『ダンボールふすま』や、あえて収納を最低限に抑えることで自由にカスタムができるシンプルな『持出しキッチン』などなど、見た目と機能性を兼ね備えたパーツがたくさん。
ちなみに私たちが住んでいたお部屋のキッチンは『組合せキッチン』という対面式のキッチンでした。すっきりシンプルで開放的なこのキッチンが、私は家の中で一番好きな場所だったなあ。
キッチンカウンターと同じ素材のテーブルが備わっているのですが、気分によって窓際に置いたり、来客があるときは複数人座れるよう移動したりと、自由にレイアウトできるのがとても便利でした。
こんな風に、同じMUJI×URでも物件によってパーツや間取りに違いがあるのが面白いところ。MUJI×URのサイトではさまざまなお部屋の実例が掲載されているので、見比べて見るのも楽しいかもしれません。
モデルルームの外壁には、本物さながらの住棟サインや掲示板などが設えられていました。その掲示板には、MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトの取り組みについてのお知らせが。
現在MUJI×URは『団地まるごとリノベーション』と題した、団地を拠点とするコミュニティ形成にも取り組んでいるのだそうです。たとえば団地内にある広場をリノベーションしてイベントが行えるようなスペースにしたり、集会所を居住者の方々と共に改修してマルシェを行ったり。リノベーションの対象を団地周辺の施設や商店街まで広げることで、生活圏の活性化にも力を入れているのだとか。
私たちが住んでいた団地の近所にも商店街があったのですが、その中にさまざまなお店が日替わりで営業を行うシェアスペースが入っていまして。そこでお茶をしたりお買い物をする時に生まれるお店の方や近所の方とのコミュニケーションが日々の楽しみになっていたんです。気軽に立ち寄れるサードプレイスのような場所が近くにあることで、暮らしの豊かさはより深まっていくんだなあと感じていました。
家探しをするときって、間取りや築年数、家賃だけじゃなく「駅からの距離はどれくらいか」「近所にスーパーやコンビニ、病院はあるか」みたいに、家の周りのこともチェックしますよね。つまり暮らしは家の中だけで完結するものではなく、周辺環境もひっくるめて紡いでいくもの。『団地まるごとリノベーション』は、そんな“家の外に広がる暮らし”をより豊かなものにしてくれる素敵なプロジェクトだなあと感じました。
細やかな気配りと工夫が散りばめられたMUJI×UR団地ですが、中でも私たちが最大の魅力だと感じている点は、お部屋の両端に窓があること。どの時間帯もたっぷり日が差し込み、お部屋の中を気持ちいい風が抜けていくところが、何よりも気に入っていました。建物同士の間隔が広いので、窓からの眺めも開放的。普通のマンションやアパートだとなかなかそうはいかないですよね。
それに団地の敷地内は自然もたっぷり!仕事や家事に追われ日々のスピードに心が追いつかなくなりそうなときは、いつも窓の外に目を向けていました。木々や、夕焼け空、遠くに見える山をぼーっと眺めていると、なんだか気持ちが落ち着いて。今思えば、すぐそばにある豊かな景色が暮らしのリズムを調律してくれていたのかもしれないなあ。
おかげで季節の移ろいも大切にするようになり、敷地内の公園でお花見やピクニックをしたりと、四季折々の風景を楽しむ日々を過ごしていました。
快適で住み心地の良い住居に、ゆったりとした時間が流れる周辺環境。そんなMUJI×UR団地での暮らしはいつでも穏やかで、心安らぐものだったな。
「なんだか団地での暮らしっていいかも。」そんなふうに思っていただけた方は、是非グランフロント大阪店のモデルルームへ遊びに行かれてみてくださいね。一歩足を踏み入れれば、きっと豊かな暮らしへの想像が膨らむはず。