「カーテンレール」から考える暮らしの知恵
団地から考える暮らしの知恵100 | 2022.3.22
第二十四回
「カーテンレール」から考える暮らしの知恵
団地に限らず、窓の上には必ずついているカーテンレール。
カーテンレールを上手に使うことで窓まわりを便利に、暮らしの役に立つアイテムへと変化させることができないでしょうか。おそらく誰しもがやったことがあるのが、カーテンレールにハンガーをかけて洗濯物を干すと言う行為。しかしそのままだと、うまくハンガーをかけることができません。
それは、
・奥行きが15cmほどなので、ハンガーの肩の部分が窓にあたる
・ハンガーをかけているとカーテンが引けない
・ハンガーをかけすぎると重さでカーテンレールが壊れる
など、そもそも物干し竿としての使い方を、メーカーは推奨していません。
そこでより一層、カーテンレールが暮らしの役に立つように、多様な機能が備わったデザイン、アイデアを考えてみたいと思います。
<暮らしの知恵(1) あったらいいな空想レベル – のびるカーテンレール ->
一見すると普通のカーテンレールだが、ブラケットが手前にのびることで、ハンガーがかけられるほどの奥行き(30cm)をつくることができる
通常、カーテンレールに部屋干しのハンガーをかけると奥行きが足りないので、きれいに同じ方向に並行してかけることができません。そこで、カーテンレールを支えるブラケットに「伸縮する機能」をつけてみてはどうでしょうか。あくまで妄想ですが、必要なときは手前にパイプが伸びて、ハンガーをかけることができるようになります。
このように窓際の日当たりの良い場所で部屋干しが可能となり、梅雨の時期や、ちょっとした洗濯物を干したいときなどでも活躍しそうです。
<暮らしの知恵(2) ちょっとした工夫 – なんでも引っ掛けるカーテンレール ->
奥行き30cmの棚板は、収納棚としても、窓際で洗濯物を干す機能も果たす
※落下すると危険なので自分では製作しないでください
また、カーテンレールと一体になった棚板をしっかりと工事をして、設置することもできそうです。奥行きが30cmほどにすることで、ハンガーを先端に引っ掛けると、きれいに洗濯物を干すことができます。また先端に溝をつけることで、ハンガーの先端が溝にはまり、ずれ落ちることがありません。もちろん収納棚としても機能するので、収納BOXを並べたり、インテリアの小物を置いたりディスプレイすることもできます。
また、MUJI×URの場合、カーテンレールを設置するにあたり、必ず木板を取り付け、その下端にカーテンレールを設置する設計を行っています。
奥行きは15cmほどなので、ハンガーをかけることはできませんが、ちょっとした額やレコードなど、インテリアのアイテムを飾るにはちょうど良い棚になります。
窓に面していない脱衣室のカーテンレールの場合でも、棚板に設置することで、空間を無駄なく収納として利用することができます。
このように、頭より上の方に取り付けることが多いカーテンレールは、頭の上の空間を収納として活用できる棚板との相性がとても良いことがわかります。
カーテンレールに棚板がついているのか、棚板にカーテンレールがついているのか…ニワトリたまごのような感じですが(笑)そこにハンガーをかけられる機能を追加できれば、一石二鳥が一石三鳥にもなりそうです。
いかがでしょうか? このようなちょっとした知恵で素敵な暮らしが実現する「団地から考える暮らしの知恵」を随時発信していきます。みなさんのご意見をお待ちしております。