「節分」から考える暮らしの知恵
団地から考える暮らしの知恵100 | 2021.2.16
第十一回
「節分」から考える暮らしの知恵
2月になりました。みなさん、節分の「豆まき」はしましたか。最近では「恵方巻」にかぶりつくのも風物詩として定着してきました。そしてこの「恵方巻」は以前から売れ残った大量の廃棄物が問題となり「フードロス」の象徴のようになっていました。しかし令和元年からは、「食品ロス削減推進法」を踏まえ、今年は「恵方巻ロス削除プロジェクト」に小売業者が多数賛同し、大量廃棄の削減に大きく貢献したようです(恵方巻ロス削除プロジェクトについて)。
実際、今年はスーパーなどでは「完売御礼!」の看板が出ているくらいでしたので、以前に比べずいぶん改善されたなと感じました。
一方、「豆まき」もまた、最近ではその行為があまり見られなくなってきています。こどものころはよく、豆をまいた後に、一粒一粒拾って食べていたのを思い出します。それでもある日突然、思いがけないところから豆が出てきたりしていたものです。笑
そんな「豆まき」を、なんとか節分の風物詩として残すことはできないものでしょうか。団地ならば解決できることもありそうです。
<暮らしの知恵(1) ITを活用した新しいかたち – AR豆まき ->
そんな屋外に豆をまくことすらはばかれる昨今ですが、それもまたITを活用することで解決ができそうです。スマホなどで「鬼探しアプリ」を起動し、室内にスマホのカメラをかざして鬼を探し出して、豆をまいて撃退することができれば、ゲーム感覚で豆まきができます。
あくまで室内でのみ「鬼は外」ができるので、近隣へ迷惑をかけずにすみそうです。また、外にまかれた豆を狙った鳩に、エサを与えずに済みます。
そして、団地に多い和室の上にまかれた豆であれば、自ら拾って食べてもいいかなと思えるので、鳩に代わって食べてみてください。笑
スマホをかざして室内にいる鬼を探し、豆まきをして退治する。鳩にエサを与えずにすむ
<暮らしの知恵(2) 豆まきは外で子供たちと – 節分祭 ->
通常マンションなどの集合住宅では、室内から外に豆をまくと、バルコニーに豆が溜まってしまったり、全面道路へまいてしまうので通行人や近隣へ迷惑をかけないよう、外に豆をまくのをためらってしまいがちです。かといって、玄関側の窓から外に豆をまくと共用廊下に豆が溜まってしまい、しばらくのあいだは共用廊下が豆だらけになってしまいます。
一方、団地の敷地は広く、1階の屋外広場で節分イベントも開催できそうです。「節分祭」では、ステージの上からこどもたちに豆やお菓子を配ったり、鬼の的のパネルにゲーム感覚で豆まきをしたりできます。外で密にならないように工夫すれば楽しいイベントになりそうです。
「節分祭」でこどもたちに豆やお菓子を配る。鬼の的パネルでゲーム感覚で豆まき
いかがでしょうか? このようなちょっとした知恵で素敵な暮らしが実現する「団地から考える暮らしの知恵」を随時発信していきます。みなさんのご意見をお待ちしております。