「天袋」から考える暮らしの知恵
団地から考える暮らしの知恵100 | 2020.4.21
新コラム「団地から考える暮らしの知恵100」
すでに団地に住んでいる人、これから住みたいと思っている人のために
無印良品では、これまでMUJI×UR団地リノベーションプロジェクトとして、全国の団地住戸のリノベーションを行ってきました。今年で累計850戸を越え、1000戸に迫る勢いです。しかし、団地はまだまだたくさんあります。大掛かりなリノベーションを行わなくても、団地の魅力はこれまでにお伝えしてきたように、豊かな自然環境、風通しのよい間取りなどたくさんあるのです。そこで、MUJI×URの住戸でなくても、すでに団地に住んでいる人、これから住みたいと思っている人にとって、暮らしが豊かになるように、団地から考える暮らしの知恵を100個! これからみなさんとシェアしていきたいと思います。
第一回
「天袋」から考える暮らしの知恵
みなさん、天袋(てんぶくろ)てご存知ですか? 押入れはご存知ですよね。そう、あの和室にある布団を畳んで入れたり、洋服を収納する衣装ケースを入れる、ふすまで閉じられた空間が押入れで、その上に天井までの間にある小さいふすま(らんまといいます)で閉じられた空間、それが天袋です。
天袋は本来、建築史上では、書院造りの床脇(とこわき)における違い棚の上部の戸棚として登場したので、手の届く位置でちょっとした小物を収納することができました。それが現代の暮らしでは、一般的には和室にある押入れの上部にある収納として定着しました。
この天袋ですが、とにかく手が届かない天井近くにあり、奥行きも押入れと同様で深く、物を収納したら最後、二度と開けることのない収納となってしまいがちです。そんな天袋ですが、何かよい使い道はないものでしょうか。今回は天袋から考える暮らしに役立つ知恵を2つご紹介したいと思います。
<暮らしの知恵(1) あったらいいな空想レベル -ロフト風・秘密基地->
よく押入れを利用したベッドを見たことはありますが、天袋をベッドにしたらどうでしょうか。あくまで妄想ですが、梯子をかけて登ればロフト風の子どもの秘密基地になりそうです。大人の場合は、へそくりの隠し場所に最適です。
ロフト風・秘密基地
※落ちると危険なので真似をしないでください
※天袋の底は人の体重を支えられる程の強度がありません
<暮らしの知恵(2) ちょっとした工夫 -オシャレ収納に大変身->
2つめの知恵は、一見古風に見えがちな天袋ですが、らんまを外すだけでも実は空間的な広がりを感じることができます。さらにオシャレなFILE BOXや収納BOXを並べるだけで、インテリアを兼ねた収納に大変身します。
FILE BOXを並べるだけ
※外したらんまは捨てずに保管してください
※現状復旧の際、らんまが必要になります
MUJI×URモデルルームでの事例)無印良品のポリプロピレン収納ボックスを並べるだけ
住む人のライフスタイルに合わせて、天袋もさまざまな使い道がありそうです。
どうでしょうか? このようなちょっとした工夫で素敵な暮らしが実現する「団地から考える暮らしの知恵」を随時発信していきます。みなさんのご意見お待ちしております。