2025年11月21日、MUJI HOUSEの新事業「MUJI INFILL 0 一棟リノベーション」を発表いたしました。

本事業は、マンションや社宅、団地といった法人所有の遊休資産を、一棟単位の性能向上リノベーションによって再価値付けしていく法人向けの新たな事業です。
その背景やコンセプト、第1弾となる北陸電力株式会社とのプロジェクトについて、当日行われた発表会の様子も含めてご紹介します。

遊休資産を再価値づけする新事業

近年、建築コストの高騰が続くなか、企業が保有する社宅や団地を建て替えることは、大きな経済的負担を伴います。一方で、入居のないまま社宅などを保有し続けると、維持管理コストや固定資産税がかかり続けるという課題もあります。

MUJI HOUSEはこれまで、団地のリノベーションやコミュニティ形成の業務、そして2015年にスタートしたマンションフルリノベーション「MUJI INFILL 0」を通して、既存ストックを活かす高性能リノベーションに取り組んできました。

これまでの技術と経験を活かし、法人が所有するマンション・団地などを一棟単位で再生する新事業が「MUJI INFILL 0 一棟リノベーション」です。対象となるのは、RC造・SRC造の新耐震基準に適合した建物。住戸の性能向上だけでなく、外壁や共用部、サイン計画、さらには入居後のコミュニティ形成までを含めた、法人向けソリューションとして位置づけています。

専用部では、全戸を「MUJI INFILL 0 ZEH水準リノベーション」によってフルリノベーションし、断熱性能等級5以上、一次エネルギー消費量等級6という新築以上の温熱性能を実現します。高性能断熱材やインナーサッシを用いることで、真冬でも北側の部屋まで温度差の少ない、快適な一室空間をつくり出します。

さらに、住まい手が引戸や無印良品の家具を用いて空間をゆるやかに仕切り、暮らしや家族構成の変化に合わせて編集できる可変性の高さも大きな特長です。
MUJII INFILL 0 一棟リノベーションでは、専用部だけでなく、共用部や外構、サイン計画など建物全体の更新も行います。

また、無印良品の家WEBサイトやSNSでの情報発信、近隣店舗と連携したイベントやワークショップなど、入居後の暮らしを楽しむためのソフトコンテンツも組み込む計画です。
性能向上リノベーションを行うことで、「長期優良住宅化リフォーム推進事業補助金」など国の支援制度の活用も視野に入れ、事業としての経済性の確保も目指します。
建て替えか、解体か、という二択ではなく、「既存建物に再価値付けをし、資産価値を向上させる」という選択肢を、法人に向けて提案していく取り組みです。

第一弾は、北陸電力株式会社の社宅をリノベーション

「MUJI INFILL 0 一棟リノベーション」の第一弾では、北陸電力株式会社が所有する社宅2棟を対象に全戸を「MUJI INFILL 0 ZEH水準リノベーション」で改修し、賃貸住宅として再活用するプロジェクトを推進いたします。両物件は、性能向上リノベーションを実施することで、「長期優良住宅化リフォーム推進事業補助金」の取得を予定しております。また、募集開始時には、近隣の無印良品店舗とも連携した募集誘致のイベントの開催を予定しており、入居開始後も収納などをテーマにしたワークショップの企画支援も計画しています。

メディア関係者向け新事業発表会

当日は、無印良品 東京有明にて、メディア関係者向けに新事業発表会を開催いたしました。発表会には、多くのメディア関係者にお集まりいただき、事業概要のご説明と、MUJI INFILL 0を体感いただくために、無印良品のリノベーション モデルルームの自由内覧も実施いたしました。また、登壇者として、株式会社MUJI HOUSE 専務取締役 田鎖郁男、同社 取締役 リノベーション事業本部 本部長 豊田輝人、そして北陸電力株式会社 理事 事業開発部長の屋鋪誠様の3名が登壇いたしました。

これまで行ってきた団地のリノベーションの設計および団地内のコミュニティ形成業務、そして2015年から開始した「MUJI INFILL 0」で培った高性能リノベーションの技術と経験を活用し、この法人所有の遊休資産の価値向上に貢献するため、今後本事業を推進してまいります。

法人所有の社宅・マンション・団地などの遊休資産に関する活用についてご相談、お問い合わせについては、下記お問い合わせフォームよりご連絡ください。