前回は「住まいづくりのアドバイス・体験談アンケート」の結果に対し、むっちゃんに一問一答式で答えてもらう!ということをやらせていただきましたが、思った以上に「購入資金の確保」が住宅購入の課題となっているという事実をわたくしも確認いたしまして、じゃあ、じゃあ、買える家見に行こ…?と持ちかけたのが、今年1月の半ばころ。「家、ちょっと欲しいけど生活を変えて節約とかしないといけないなら、いらなーい!」とのたまう友人むっちゃんと、「転勤族だから家は買えないわ…」という私の妹・ナタリーをなぜか引き連れ、多摩ニュータウン永山という東京都多摩市にある団地に行ってみました。
そもそもURってなんやねん
見学したのは、URの分譲団地、永山3丁目第一住宅にある「MUJI INFILL 0」でリノベーションした物件。そう、それがわからないんですよね。URの説明をしたいと思います。
URというのは、UR都市機構という団体の所持する住宅のこと。URという名前になる前は「日本住宅公団」という名前だったそうなのですよ。昭和30年に創設され、いわゆる戦後の家不足にあえぐ住民たちのために「生活のモデル」となるような住宅をつくった法人団体なのですね。当時はお国の機関だったそうなのですよ(現在は独立行政法人という立ち位置)。戦後、国が推奨する「新しい」暮らし方を提案してくれたのが、こちらのURさんということなのですね。
家が不足してる…じゃあどうする?って考えたときに出てきたのが、いまでいう「団地」というスタイル。当時はめちゃんこ画期的で、リビング・ダイニングみたいな考え方はこの「団地」が発祥なのですよっ! みんな団地に住みたくて、憧れて、どうしようもな~い!!って感じだったそうですよ。いまは都営の団地だったり、県営の団地だったり、いろいろなところが団地をつくっていますが、URさんはいにしえからの団地の持ち主なので、日本で最強最大の賃貸オーナーさんなんですって。
なぜ無印良品は団地をリノベーションしているの?
さて、無印良品はなぜ団地をリノベーションするに至ったのでしょうか?
MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトのサイトには、こんなことが書いてあります。
「あらためて見ると、団地はとても贅沢な敷地条件で建てられていることに気がつきます。建物の間隔が広く、光や風がよく通り、たくさんの緑がある。現在ではなかなか実現が難しい、ゆとりのある住戸も多い。もしかすると団地は、いま都市に住むための場所として最も賢い選択肢かもしれません。」
へえ。いや、へえ。とかいってる場合じゃないですね。
私も幼きころ、父の仕事の社宅に住んでいたことがあるのですが、敷地内に公園あるし、友達の家にはすぐ行けるし、敷地内で遊んでいれいばまあ車とかあんまり心配しなくていいし、緑多いし、綺麗な蝶々とか飛んできたこともあったし、子育や近所の人と関わり合いながら住むにはとてもいい環境でした。家はボロかったけどあのころが一番楽しかったかも…。私は姉妹だけど、「お兄ちゃん」と呼ぶ間柄の友達もいました。うちのお母さんも上の階に仲良しなママ友を見つけて、何十年も経ったいまでもよく交流しています。
団地は家族が育っていくのにとてもいい場所だったなあ、と改めて思います。
そこに目をつけたのが無印良品ということなのですね。なるほど。団地っていいな。って改めて思ったのが無印良品だったというわけです。
ところで数ある団地のなかでなぜURを?
無印良品が、たくさんある団地のなかからURさんとプロジェクトを組んだわけも気になったのできいてみました(あんがい細かいことが気になる)。そうしましたら、「感じ良いくらし」をリーズナブルにご提案する「生活美学の専門店」を目指す無印良品と、日本の暮らしのスタンダードを追求してきたUR都市機構。暮らしのスタンダードをそれぞれ考えてきた二つの会社。出会うべくして出会うに決まっとろうがい!! というわけだそうで。うーん、二つの会社の理念、確かに合致しています。手を組めばもっとすばらしいことが起きそうな予感。素敵です。というのがURさんと無印良品の家とのあらましであります。
能書きを垂れましたがここまで良いですか~!?!?
では次回、実際にむっちゃんと永山団地のリノベーション物件を見に行ったレポをさせていただきますゆえ、どうぞよろしくお願い致します。