新しいお店、「団地テーブル」ってなに?パート2
2025年 1月 30日
2025年 1月 30日
あけましておめでとうございます。団地商店街暮らしレポーターのトーリーです。
本年もどうぞよろしくお願いします。
今年も商店街に新しい店舗が増えて、盛り上がる一年になればいいなと思います。
そして、花見川団地商店街のホームページが新しくなりました!学生時代に花団もりあげ隊で活動をしていた朝倉さん(活動当時は千葉商科大学の学生)がホームページを作ってくれました。
素敵なサイトになりましたのでぜひご覧ください!朝倉さんはイベント時の動画撮影や編集、HPの作成などを行っているので、朝倉さんの活動も今後紹介したいと思います。
花見川団地商店街のホームページ
今回は、前回ご紹介した岩宗さんと一緒に団地テーブルを運営している浅子(あさこ)さんをご紹介します。浅子さんはご家族で花見川団地のMUJI ×URのお部屋に引っ越しをされ、建築設計の仕事と団地テーブルの活動をしています。
浅子さんが花見川団地に来られた経緯やこれからの活動などをインタビューで聞いていきたいと思います。
トーリー:こんにちは。浅子さんとこうやってお話しするのは初めてですね。突然花団未来会議に来られたことを覚えていますが、いつから花見川団地に住んでいますか?
浅子さん:こんにちは。よろしくお願いします。花見川団地には、一年前の2023年の12月に引っ越してきました。
トーリー:最初、花見川団地に来たきっかけは何ですか?誰かの紹介ですか?
浅子さん:東京で設計事務所に勤めていて6年が経ち、独立を考えた時に拠点を東京ではなく下町や海辺を候補にして探していました。でもなかなか良い場所が見つからずにいた時、千葉出身の妻から、義母が小学生の時に花見川団地の分譲に住んでいて、花見川団地があることを教えてくれました。調べてみると、団地まるごとリノベーションのホームページや商店街暮らしのトーリーさんのブログを知り、調べてみると面白そうだなと思い、すぐに行ってみようとなりました。
トーリー:花団メンバーの誰かに誘われた訳ではなくご自身で調べて来られたんですね。
ブログを見てもらえたのはとても嬉しいです。最初は、花団未来会議ですよね?
浅子さん:そうです。ホームページに載っている情報は結構見ましたよ。
そこからすぐに花見川団地に来てみました。花団未来会議がその月の開催は終わっていたので、何もない日に来てみました。来てみると商店街が建築的に面白いなと。店舗と住宅が一緒になっている商店街で町屋形式ですがコンクリート造で、管理サービス事務所の建物のプロポーションも面白いなと思いました。
あと、来た時はまだ商店街のベンチはまだ設置されていなく仮囲いでしたが、その年の3月にできると聞いて期待していました。花見川団地には誰も気付いてない面白さがあるなと。
団地を調べると家賃も安いし、MUJI×URも良いし、さっぱりしていて住みやすそうと思いました。妻の実家が近くにあるので安心安全面でも良いと思いました。
見学をするまでは千葉に住む気はなかったのですが、花見川団地を見に来てから2~3週間で引っ越しを決めました。急いで決めないといけないのもありましたが、直感で面白くなるなと思い決めました。
なので、花団未来会議は引っ越してから行きました。花団未来会議も妻がインスタを見て、「こう言う活動があるよ」って教えてくれて、花団未来会議の内容をみてみると、「飛び入り歓迎」と書いてあったので行ってみました。
トーリー:花見川団地を知ってからの行動力がすごいですね。笑
活動だけではなく建築的な視点で商店街を気に入って来られるのは建築でお仕事をしている方ならではですね。今は、建築のお仕事をしていて、花見川団地で建築事務所を立ち上げたんですか?後、海外留学の経験もあると伺いました。
浅子さん:そうです。10年ほど前、北欧のスウェーデンに1年間留学していました。建築都市のサステナブルデザインを専攻していて、当時はサステナブルという言葉を日本で使うことはまずなかったので、最先端を日本に持ち帰って来ようという気概でしたね。実際はスウェーデンの鉱山の街やブラジルのスラムにまで勉強にいきました。僕の人生へのインパクトは計り知れないです。ちなみに東京で働いていた時も、海外のプロジェクトチームで働くことも何度かありました。
今は、東京で事務所を立ち上げて千葉に引っ越したので、事務所は東京ですが、活動は東京と千葉でやっています。
トーリー:留学して勉強していたことは、今の団地テーブルの活動とも関係ありますか?
団地テーブルでの浅子さんの役割を教えてください。
浅子さん:役割は、店舗の設計の他に平岡さんや岩宗さんのやりたいと思っていることのお手伝いとか、コンセプトのブラッシュアップなど、思い人の考えていることの交通整理をしています。店舗作りにいろんな人にかかわってもらいたいから工事にDIYをいれたり、クラウドファンディングへのアドバイスをしたりしています。
団地テーブルでの役職は空間設計とクリエイティブディレクションとPRビジュアルコミュニケーションをしています。
2人とは未来会議で出会って設計として岩宗さんから声がかかり、平岡さんを紹介されて一緒にやることになりましたが、スウェーデンで勉強していたサステナブルデザインでは多世代が使い倒してくれるようにデザインすることを学んでいたので団地テーブルのプロジェクトにも共感しました。
トーリー:浅子さんの今までの活動と団地テーブルでの活動が合致したんですね。これからの団地テーブル含め、浅子さんは何をしていきたいと考えていますか?
浅子さん:団地テーブルはいろんな実験ができる場所としてデザインしたので、団地暮らしの可能性を拓く試みをどんどん仕掛けていきたいですね。このプロジェクトを皮切りに、「SPROUTZ Studio」(浅子さんの活動)はサステナブルな場づくりのトップ企業を目指して、日本や世界に永く愛される場所をどんどん実現したいと思っています。
トーリー:応援しています。後、同じ建築の仕事をしている人として個人的にすごく聞きたいのが、団地テーブルの店舗設計のこだわりが聞きたいです。
浅子さん:いっぱいあります。笑
奥のスペースがシェアハウス(社宅)のリビングとしてのリラックススペースになっているので、家っぽさを出しかったけど、排煙窓が家っぽくなくて、天井も高く、コンクリート壁で寒々しい空間だったのをなるべく光を取り入れて、ここに来たら落ち着くと思えるぐらい付加価値が付くリビングにしたいと思いました。
もともと店舗の作りなので窓が奥の1箇所しかなく、中が暗いのでなるべく光を入れて居心地の良さを出しました。壁を白くして窓の前に半透明のふすまを置いて少ない光で明るくしています。天井高を2.4mまでさげて、家感も出しています。
浅子さん:他にも奥行きが狭く感じるので、奥行きを作るために斜めにテーブルを作ることで奥を広く見せています。30案ぐらいプランを書いたけどなかなかしっくりこなくて壁やテーブルを斜めにしてみたらすべて解決しました。斜めにすることで視線が長く、奥行き間が出て、右の階段の圧迫感もなくなる。
ここで角度を何度にするかも考えた時に商店街の店舗が斜めに作られたことに気付いて、商店街の角度に合わせることで商店街と一体感も出せました。店舗の中に入ると外のベンチに座っている人と目が合うぐらい、ベンチと対話する作りになっています。50年前の設計者がこの商店街に作ったリズムと一体感が出るデザインとも言えるかもしれない。
トーリー:この斜めにはそういう意味合いがあったんですね。中に入ると商店街の一体感がわかりますね。ぜひ中に入って色んなこだわりを見て欲しいですね。最後に浅子さんにとって花見川ってどんなところですか?
浅子さん:老いも若きも子供もよく話しかけてくれる昭和的な文化がありながら、国籍も多様でシニアが多い、日本社会の未来が見える場所だと思っています。ここでの多世代暮らしや多様性のカオスを楽しむような風景が作れれば、未来のモデルになれると思っています。伸びしろしかない街ですね!
トーリー:ありがとうございます。これからも一緒に活動やお仕事ができることを楽しみにしています。団地テーブルにさまざまな方が関わってくださると嬉しいですね。
以上。団地テーブルの建築を担当する浅子さんでした。
次回も花見川団地で活動する方を紹介したいと思います。
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