団地の商店街暮らし、はじめました

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花見川団地商店街の新しいお店

2024年 10月 29日

花見川団地商店街の新しいお店

花見川団地商店街に今年の2月に新しくできたお店を紹介します。名前は「THEコンテナ」。
その名の通り、船で輸送するときに使うコンテナが花見川商店街店舗の中に入っているという驚きのお店です。「どうやって入れたんだろう?」「何をやっているお店なんだろう?」と、そんな気になるお店をご紹介していきます。

今回は「THEコンテナ」を運営する大塚さんご夫妻にお話を聞いていきます。
旦那さんの大塚さんは中学3年生まで花見川団地に住んでいて、そこから団地周辺の戸建てに引っ越しました。幼少期を花見川団地で育った大塚さんに昔と今でどう変わったかもお聞きしたいと思います。

左から、やよいさん、大塚さん

トーリー:大塚さん、やよいさん、こんにちは。今日は、「THEコンテナ」のお店ができるまでの話から、お店ができてからの話を聞かせてください。
お二人は地元民として花見川団地を利用されていると聞きましたが、活動に参加したのはいつからですか?

大塚さん:2023年6月の花団未来会議に参加したのが最初です。

やよいさん:私は、2023年8月に商店街でビアガーデンをやっていた時に知り合いのお店のお手伝いをしたときに初めて参加しました。

トーリー:それぞれ別のタイミングで活動に参加されたんですね。活動に参加するきっかけがいろいろあるのは花見川団地の良いところですね。
最初に花見川団地の活動に参加したきっかけは何ですか?と、お聞きしたいところですが、大塚さんが勤めている会社で運営するキュービックで僕が大塚さんにお会いしたのがきっかけですよね?笑

CUBE3chiba(キュービック千葉)
千葉市稲毛区宮野木町にあるコンテナ広場、コンテナ中をお店にして、カフェ、焼き鳥屋さん、ドーナツ屋さん、古着屋さん、駄菓子屋さん、冷食餃子の無人販売、焼き芋屋さんなどのお店が並ぶ。


大塚さん:そうですね。花見川団地で新たな取り組み行っているのは知っていたのですが、何を行っているのかを知らなかったので、花見川団地の活動をトーリーさんから聞いて興味を持ったのがきっかけです。自分で何かできることがあるならやりたいなと思っていました。

トーリー:大塚さんに「今度、花団未来会議に来てください。」とお誘いしたら、すぐに翌月の花団未来会議にきてくれましたよね。笑
でも花見川団地に来たと言うより花見川団地は地元ですよね?商店街は普段どれぐらい利用していましたか?あと、花見川団地はどのような印象をお持ちでしたか?

大塚さん:花見川団地は地元ですね。中学3年生まで花見川団地の3街区に住んでいたので小学校の時はこの商店街で過ごしていました。今は夏祭りがある時ぐらいしか来るタイミングはなくなりましたが、自分が育った場所なのでずっと気にはしていました。あとは、自分がこどもの頃よりこどもが少なくなったなと思いました。

やよいさん:こどもたちを連れて遊びに来たりはしていました。花見川団地の公園やお弁当を買いに来たり、おともだち家族と会ったり、夏祭りでみんなと集合したり、、、商店街はみんなが集まれる場所というイメージがありましたね。中央公園にレジャーシートを広げて幼稚園の1クラスとかで集まったこともあります。

トーリー:お二人はたまに来る場所として利用されていたんですね。「お休み処 えがお」ができたことでこどもたちが多く来てくれるようになりましたが、まだまだ昔に比べると少ないんですね。
そんな中、「THEコンテナ」を作ろうとしたきっかけは何があったのでしょうか?そもそも「THEコンテナ」とは何ですか?

大塚さん:花団もりあげ隊に参加していましたが、もりあげ隊メンバーとしてイベントや未来会議があるときに外部から参加するのではなくて、商店街に店舗を借りて団地の中から新しいことをしようと思ったのがはじまりです。
そこから、中屋フルーツの大澤さんとトーリーさんと一緒にキュービックのコンテナで運営する焼き鳥屋さんで食事をしていたときに「このコンテナを商店街の店舗の中に入れることができないかな?」と盛り上がり、そこから進みましたね。コンテナの大きさを調べると店舗の中にコンテナが入ることが分かり、どんどん話が進みました。

先ほど、こどもの話もそうですが、昔は商店街に飲食店や飲み屋も多く、こどもから大人まで集まれる場所がたくさんありました。学校の帰り道にふらっと立ち寄ったら誰かがいて、おしゃべりして帰る。商店街はそういう場所でした。
今はみんなで集まれる場所が少なくて、飲みながら話し合う場所も花見川団地にはなかったので、みんなが集まれる場所を作りたいと思いお店を作りました。ふらっと立ち寄ってくれたり、イベントの企画やイベントの打ち上げの時に集まれる場所になればいいなと思っています。

集まれる場所を作っただけでは店舗として成り立たないので、ドーナツ屋さんに入ってもらい運営しています。後は古着屋も展開しています。

オープンする前は「シェア店舗」や「貸しスペース」としての利用もイメージをしていたのですが、商店街には「LDK+」もあり、お店のファンを増やすことが難しいと思い「シェア店舗」はやめました。1回だけ「THEコンテナ」にドーナツ屋さん以外のお店に入ってもらい営業をしたのですが、ドーナツが売っていると思って買いにきてしまう人が多くて、貸している店に申し訳ないと思うこともありました。いつか週・時間替わりでお店に入ってもらうなど新しいことはやりたいと思っています。

ピギーギャング
やよいさんが運営する手作りドーナツ屋さん。古着屋と輸入雑貨や、買い付けも直輸入もおこない販売している。


トーリー:あの食事の場での話がきっかけだったんですね。確かに楽しい企画や活動はそういう場所で決まることが多いですよね。笑
商店街の店舗にコンテナを入れた時は商店街に買い物に来ている人たちが、何ができるのかとびっくりしていましたよね。コンテナが店舗に入ったときはとても感動しました。
しかもコンテナを入れることのメリットもありますよね。そもそも低コストでこのお店はできているんですよね?

大塚さん:そうですね。
工務店をやっているので、このコンテナ、フライヤー、キッチン、レンジフード、冷蔵庫、ショーケース、壁を建てるときの建築資材などは現場で使わなかった設備機器を寄せ集めて作っています。 このコンテナは物置として使っていたものを再利用しています。

トーリー:お店の中のほとんどが再利用ですね。しかも内装工事も家族でされていたと聞きましたが?

大塚さん:父が水道、鉄骨、溶接、内装の床、内装仕上げの工事をしていて、弟(トシさん)は大工などの多能工を担当、妻(やよいさん)が塗装、私は計画や段取りなど、プランニングをしていました。母は現場でお昼ご飯を用意してくれることもありました。

トーリー:家族のみなさんで作られた店舗ですね。ビアガーデンや夏祭りでは家族総出で出し物もされていますよね。イベント活動の話ですが、「THEコンテナ」の店舗営業以外に花見川団地で活動してきたことがいろいろありますよね。

大塚さん:イベント活動は、花見川団地でのイベント企画もそうですし、そこから派生して団地近隣のイベントの運営などを行ってきました。
花見川商店街が企画するビアガーデンに、マジシャンやDJに来てもらったり、100円商店街では円形広場を使った催し物のゲストを呼んだりしています。地域のこども達や知り合いの歌手の方など、商店街に店舗を出してからは、花団もりあげ隊の活動だけではなく、他の店舗との関わりや地域の関わりも増えてきました。

トーリー:印象に残っているのが、アメリカからアーティストが来てくれた時は本当にびっくりしました。

大塚さん:ロサンゼルスから来てくれたアーティストのケイトさんですね。アメリカから花見川団地に来て広場で歌って観光して帰っていきましたよ。笑 こんな大勢の人たちの前で歌えてよかったととても満足していましたよ。

トーリー:ケイトさんはミトーリ工房のお土産もいっぱい買ってくれたのがとても嬉しかったです。商店街のロゴが入った靴下を初めて買ったのはケイトさんです。

トーリー:今までお店をオープンして、商店街に店舗を出す前と後ではイメージは変わりました?
後、最後に花見川団地とはお二人にとってどんなところになりました?

やよいさん:オープンして気づいたのが、キュービックでのドーナツ販売はお母さんたちが買いに来ることが多いのですが、花見川団地では意外とおばあちゃんが買いにきてくれることが多いことにびっくりしました。
どこかで配る手土産として5〜6個買って帰る方や決まった曜日に決まった個数を絶対に買いにきてくれるリピーターもご年配の方が多いです。オープン直後は1時間で60個売り切れましたが、今は夕方ぐらいまでで売り切れることが多くなりました。

他にも花見川団地で活動し始めると横のつながりでいろいろな知り合いができました。
こどもの空手やPTAのつながりでの共通の知り合いのママ友が多くて、どんどん知り合いができて、地元でのつながりは早いなと実感しています。自分の世代やママ友が商店街で働いているのを知りました。後は、商店街店舗のみなさんがとても親切ですね。
花見川団地はママ友たちみんなで集まる場所になりましたね。

大塚さん:花見川団地はなんだかんだ楽しい場所です。笑
花見川団地から出て行って、大人になって戻ってくると居心地がいい場所と再認識するという意味です。中学3年生まで団地に住んでいたので、商店街は地元の落ち着く感覚があるのでしょう。なので、団地は地元のみんなにとって「帰ってくる場所」なんでしょうね。夏祭りが同窓会になりますからね。 地元のみんなが帰ってきた時に、気軽に立ち寄ってもらえる場所になればいいなと思っています。

トーリー:ドーナツは僕もいつも楽しみにしています。お二人とも知り合いがどんどんできてくるし「THEコンテナ」にママ友やこどもたちがたくさん集まって来るのは昔から住んでいる地元の方ならではですね。

トーリー:ありがとうございます。引き続き一緒に花見川団地を盛り上げてきましょう!

以上、大塚さんご夫妻でした。次回も花見川団地で活動する方へお話しを聞きたいと思います。

トーリーでした。

このブログについて

千葉県千葉市花見川区に、昭和43年にできたUR花見川団地
マンモス団地と呼ばれる、約5,700戸もある団地住人の生活のを支えているのが、花見川団地商店街。

その商店街に住みながら、新たな自由な暮らし方を発見する「団地の商店街暮らし」のレポートがはじまります。

いままでは商いが中心だった団地商店街で、どんな暮らし方ができるでしょうか。

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