MUJI×UR団地まるごとリノベーションプロジェクト「となりのひろば」完成お披露目イベントを開催しました。

2023年から西日本で取り組んできた、MUJI×UR団地まるごとリノベーションプロジェクト「となりのひろば」が完成しました。11月15日(土)に開催した、中宮第3団地でのお披露目イベントの様子と、完成したひろばなどを詳しくレポートしたいと思います。

中宮第3団地は、京阪本線の「御殿山」駅から商店街を抜けてゆるやかな坂道を登ると到着します。広々とした敷地は、こまめに清掃され、緑豊かな並木道が伸び、広場や公園なども数多く設けられている開放的な雰囲気も印象的な団地です。

その団地内には、かつてはこどもたちで賑わっていた「遊水プール跡地」があります。時代の変化と共に現在はプールとしては利用されておらず遊休空間となっていました。

またプール跡の近くにある建設当初から団地の身近な存在であった52号棟1階の「管理サービス事務所」は、現在は集会所横に移設されていて、元の場所は同じく遊休空間となっていました。

これらの遊休空間を現代の暮らしにあった形で再び人々が集まる場所になることを目指し、中宮第3団地における「となりのひろば」プロジェクトのリノベーションを行いました。

◾️完成した「プール跡ひろば」
完成した「プール跡ひろば」は、イベントを通じて何度も実証実験を行い、参加者の意見と行動をもとに人工芝とプールサイドベンチを設える設計としました。

MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクのコンセプトである「こわしすぎず、つくりこみすぎない」の観点から元々あるプールの段差を生かし、プールサイドのベンチで座りながら過ごす人と芝生で遊ぶこども達が同じ空間を共有し、多世代の交流が生まれるような場所としました。

イベントでは、事前配布された告知チラシを片手にたくさんの人にご来場いただきました。こどもたちは芝生の上に用意されたおもちゃを使って自由に遊び、高齢者の方はプールサイドベンチに腰をかけてコーヒーを飲みながらおしゃべりを楽しんでいます。

プール跡ひろばを中心に、多世代の人々が同じ空間をシェアしながら過ごす理想の形がイベントを通して行われました。

芝生の上で、カプラを使った積み木遊びも行いました。小さいお子さんに混じって大人の方も直に座りながら楽しんでいました。

中宮第3団地には、他にも遊具がある公園、球技あそびができる広場など、それぞれに魅力がありますが、このプール跡ひろばも、新しく芝生のある魅力的な場所になったのではないでしょうか。

プール跡ひろばの周りでは、いつもの定番「SPRINGひらかた珈琲俱楽部」さんによるハンドドリップコーヒーの販売を行いました。

すでに団地内にもファンができてるようで、注文してコーヒーができるまでの間スタッフの方々と会話を楽しんでいらっしゃる方もいて大人気でした。

無印良品の出張販売の横では、ものづくりワークショップとしてシルクスクリーンを行いました。
無印良品のマイバックに新しい施設「キュウカンサ」のロゴなどのイラストをシルクスクリーンを使って印刷する体験を行い、こどもたちも楽しんで参加していました。

◾️完成した「キュウカンサ」の室内
そして、プール跡ひろばの近くに位置している、これまで遊休空間となっていた管理サービス事務所跡地は、大阪電気通信大学の学生と連携して使われ方を検討しました。その学生自身によるDIYで 壁面部分の本棚製作を行いました。

みなさんに親しんでもらえるよう名付けた「キュウカンサ(旧管サ)」というネーミングと共に、多世代の憩いの場所になるようリノベーションを行いました。

学生たちによる「使われ方検討やDIY製作」の様子は、こちらの動画で見ることができます。企画からプレゼンテーション、現場での壁面設置に至るまで、MUJI×URのスタッフと共に行いました。

「キュウカンサ」は、元々管理サービス事務所だったこともあり、インフラ(電気、ガス、水道)が整っていて、照明はもちろん、エアコンもあるので、高齢者や小さいお子さんでも安心して過ごすことができます。

「プール跡ひろば」と一体で使えば、屋外だけでは難しいようなことも実施できそうで、活動の可能性が広がります。
団地を中心としたコミュニティの活動拠点として育って行くことが楽しみです。

◾️完成した「キュウカンサ」のファサード
室内だけのリノベーションではなく、屋外からもこの施設が認知されやすいよう、サインを設置しました。窓を全てクリアガラスにすることで閉鎖的ではなく、外からいつでも中の様子が見えるようにしました。

また、プール跡ひろばから伸びる黄色床ラインは、棟壁面の「キュウカンサ」のロゴとつながり、そのまま室内まで誘うサインになっています。

今後、屋外の「プール跡ひろば」のサポート機能として室内の「キュウカンサ」を活用して行けるよう、2つの拠点を視覚的にも強くつなげました。

「キュウカンサ」は、完成お披露目を兼ねてイベント告知チラシに付いているイベント特典チケットの交換場所として利用すると共に、これまでの学生の活動の様子をパネル展示と動画で見ていただきました。

遊休空間から新しいコミュニティ拠点として生まれ変わった「キュウカンサ」。工事中から何が出来上がるか気になっていた方も多かったようで、大きく変化した室内の様子をみんな興味深くのぞいていました。

ブックカーの「えほんのお部屋 ひまわり畑号」もやってきて、子どもたちに読み聞かせも行われ、子供たちが夢中になって聴いていました。

プールサイドベンチに腰掛けてお話したり、楽しそうに遊ぶ子供たちを眺めたりする方もいました。座る場所やテーブルがあると、人が集いやすい環境づくりにつながります。

芝生の上に置いているテーブルは天板と足が組み合わせて使えるもので、いつもは「キュウカンサ」内の大テーブルとして使用していますが、屋外に持ち出して使うこともできます。

そして最後に、今まで名前もなかったプール跡地に隣接する大きな木の下の空間に「高木下ひろば」という人が滞留しやすい憩いの空間をつくるプレイスメイキングを行いました。

プロジェクトがスタートした際に行ったプレイスメイキングの調査では、高木下を人々が頻繁に行き交い、また、そこにあるちょうど良い高さの擁壁に腰をかけて休憩したりおしゃべりを楽しんだりする様子を何度も見かけ、ここはコミュニティの拠点になるのではという確信とともにひろばとしてリノベーションを行いました。

サークルを描くことで視覚的にも広場であることを表現し、木陰で滞在して休憩やおしゃべりができるよう、擁壁にベンチを設置しました。

イベントがあることを知らなかった人も頻繁に行き交い、イベントの様子を眺めてコーヒーを飲みにちょっと寄ってみるという場面もありました。

イベントの終盤、夕暮れになるとプールサイドベンチに明かりが灯り、プール跡ひろばが優しい灯りに包まれます。そこでは、引き続き子どもたちが安全に遊ぶことができ、大人たちにとっても見ているだけで癒される空間になりました。

◾️完成した「プール跡ひろば」の照明計画

11月にもなると日没が早く、あたりは早々に暗くなってきましたが、たくさんの子どもたちが優しく照らされたプール跡ひろば付近で思い思いに過ごし、イベントの最後の催し「線香花火体験」を楽しみに待っていました。

すっかり日が暮れ、イベントの最後の催し「線香花火体験」が始まりました。

こどもたちの中には、初めて手に持つスタイルで花火を行った子も多く、秋の夕暮れの中、今年最後の花火を楽しんでくれていました。

「となりのひろば」プロジェクト開始から3年余り、中宮第3団地で遂に完成した「プール跡ひろば」「キュウカンサ」「高木下ひろば」。
それぞれが今後、団地暮らしの日常の中でコミュニティの中心となって、皆さんに親しんでもらえる場所に育ってくれることを楽しみにしています。
またその様子をレポートできる日をお楽しみに。

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