vol.24 光の家
「無印良品の家」で暮らす人を訪ねて神奈川県逗子市へ。
建築への造詣も深いKIKIさんが、日向に佇む「窓の家」に会いに行きました。

施工例 | 2018.2.13

ダイアログ1

だから、ここに建てました

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「窓の家」
N邸|神奈川県、2014年2月竣工
延べ床面積: 105.16m²(31.81坪)
家族構成: 夫婦・娘

KIKIさんが会いにいった家

古寺旧跡の時と自然が織りなす、逗子と鎌倉にまたがる街区は、70年代にガーデンサバーブとして開発された歴史ある住宅地。
この街の、バス通りから一本奥、なだらかな傾斜地の高台に「窓の家」のN邸は建っています。奥様が育った実家が近く、住みやすさや利便性は旧知の場所です。
二人は、長女の誕生を機に、横浜の賃貸高層マンションから、静謐で環境の良い湘南逗子への転居を決めます。

「家づくり」はまず、土地探しからスタートしました。
手掛かりは、折り込みチラシと不動産会社からの情報。
1年以上を費やして見つけた土地は、陽当たりが良く広めの庭が確保できる、角地の、理想の敷地でした。
日向の庭は芝が根付き、長女はここから小学校に通っています。

「おじゃまします」
「どうぞー」

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KIKIさん
「無印良品の家」があることは知っていましたが、私たちに馴染みがある無印良品の衣類や生活雑貨の雰囲気や品質が、住宅にも、ちゃんと受け継がれているのでしょうか。

仕切りがない家

KIKIさん
どうして「窓の家」を建てようと思ったんですか?
僕は、建てるなら子どもが絵に描く、サザエさんのエンディングに出てくるような三角屋根の家がいいなと思っていて。小さい頃、住んでいた街にあった「米軍ハウス」のシンプルな佇まいが好きだったんですよね。
私はデンマーク旅行で訪ねた、家具作家のフィン・ユールが暮らしていた、真っ白でシンプルな家の印象に強く惹かれて、「窓の家」はそのイメージがありましたから。
KIKIさん
もともと暮らしたい「家」のイメージがあって「窓の家」を選ばれたんですね。そこから間取りや設備を細々決めるとき、二人の意見が衝突したりとかは……な、なさそうですね。
ないですねー。基本は妻が全部やってくれたので。
KIKIさん
あ、やっぱり。
玄関の土間は広め、キッチンから庭に出られる……とか、二人で決めた優先順位があって、それと予算のバランスでプランを考えてもらった感じですね。それをまた修正してもらって。
庭の広さから建物の大きさが決まり、キッチンと玄関を広くすると、家族のスペースが狭くなるのでお風呂は2階に、とか。
KIKIさん
住まいを考えるときに優先順位を決めるのは大事ですよね。

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まず、暮らしの優先順位を決めてから

KIKIさんの暮らしの優先順位ってどんな感じでした?
KIKIさん
私は今、鎌倉と東京の二拠点居住なんですが、東京のマンションをリフォームしたときは、私はキッチンにいる時間が長いので、そこは妥協せず、その代わり床材のランクを落としたりして全体のバランスを整えました。
バランスは重要ですよね。「無印良品の家」は良い意味でルールが決まっていて、それをベースに考えられるので、優先順位やバランスも決めやすかったです。
それに、自由にできることの幅も意外に広くて。
KIKIさん
商品住宅としての制限の中で、暮らす人に必要な自由度はあって、無印良品の使い勝手の良さはちゃんと保っているイメージかな。まったくの白紙でフリーの状態からスタートするより、制約があったほうが、考えていて楽しいですしね。
そうそう、お仕着せではない決まりごとが、私たちには良かったと思います。間取りの優先順位がちゃんと決まっていると、素人でもうまくプランニングできる家でした。

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KIKIさん
逗子や鎌倉は湿気が多いので、湿度のコントロールが大変なんですが、この家は大丈夫なんだなー、って部屋を見渡すだけでわかりました。籐製品が痛んでいないですもんね。
実際に住んでみると気密性の高さは実感しますね。エアコンも一台だけで家中快適で、光熱費も以前の住まいと比べて安いですよ。
KIKIさん
多くの方は、仕切りがない一室空間の家は、まず、寒さや暑さは大丈夫なのかなと思うし、その次にプライバシーはどうかな、と不安になりがちですよね。
僕は昔ながらの家で育ったので、一室空間での暮らしは想像がつかなかったけど、暑さ寒さに関しては高気密高断熱仕様なので大丈夫と、いろんな方から聞いていて不安はなかったです。

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KIKIさん
そういえばテレビがないですよね。
最初は置き場所に迷っていて、迷っているうちにテレビがなくてもいいんじゃないかと。
テレビ台も必要になるし、周辺機器やリモコンや、どんどん居住スペースを圧迫しますからね。今となっては、テレビがなくてもそんなに困ることはないです。
KIKIさん
お話をうかがうと、ちゃんと自分たちの生活スタイルを理解して建てた家なんだなと思いました。暮らし方が住宅にフィットしてますよね。私がこの家で暮らすと、収納が少なくて困るかもしれないけど、そんな人には、きっとそんな人のつくり方があるんですよね。ちなみに私も、鎌倉の家はテレビは置いていないですよ。

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