vol.18 つながる家
「無印良品の家」で暮らしている方を訪ねて愛知県あま市へ。
建築家の大西麻貴さんと百田有希さんが
情趣ある家具と暮らす「窓の家」に会いに行きました。

施工例 | 2015.5.5

ダイアログ3

ダイニングテーブルに座って

家づくりのきっかけは?

大西さん
家づくりはご主人が中心になって進められる場合と、奥様主導があると思うんですが……。
百田さん
えーと、S邸の場合はどちらが……。
家を建てたいって言い出したのが妻ですからね。基本、主導は妻ですね。妻はこちらの出身ですが私は東京の生まれで、家を建てるとそこに根を下ろすことになりますから、ちょっと考えましたね。
その決心がね……。私は若い頃から戸建て住宅で暮らしたいと思っていて、この家を建てる前は築40年以上の古い平屋に住んでいました。古い家は好きなんですが、経年の傷みもあって、子どもが生まれてからは、住環境をもっと良くしようと思い、自分たちで漆喰を塗ったり床を張り替えたりしたんですけどね。寒さと雨漏りはどうしようもなくて、けっこう限界で。
寒さが堪えたよね。それがいちばんのきっかけかもね(笑)。
そうですね。子どもが生まれて家をちゃんとしたいなと思って、それで主人を説得して、無印良品の家の「初めての家づくり講座」に誘ったり。
確かに、最初ぼくはあまりやる気なかったかもしれないですね~(笑)。でも、初めての家づくり講座で見た「窓の家」のモデルハウスは衝撃的でした。
大西さん
家づくりがスタートすると、男性はもともと持ってるロマンチストの血が騒ぐのか、夢が広がって、最終的には奥様よりのめり込むケースが……。
まあ、そうだったかもしれない(笑)。
百田さん
そんなご主人の家づくりの決心を後押ししてくれたのは何だったのでしょうか。
う~ん、移住・住みかえ支援機構のマイホーム借上げ制度でしょうかね。子どもたちが成人するまではここで暮らすと思いますが、子どもが巣立った後は東京に戻る可能性もあるかもしれない。そんなときも、制度を利用すれば安心だなと思いました。
大西さん
建築家という選択肢もありました?
ありましたよ。でも最初はあまりやる気がなかったので(笑)、建築家と打ち合わせを重ねて、いろいろ決めるためのパワー不足は否めなかったですね。「窓の家」は、とにかく納得できるデザインだったので、パーツや建具を選ぶプロセスにもストレスがなくて、迷いもなかったです。無印良品のテイストでちゃんと統一されていて、こちらは選ぶだけで空間づくりに失敗がないというのも魅力的でした。
百田さん
家の中に普通にあるべきものが、ほんの少し気をつけるだけでキレイな納まりになっていたり、何気ない暮らしのベースが丁寧に考えられているところが無印良品らしいなと思いますよ。そこにお気に入りの家具がアクセントとして浮かび上がる。確かに居心地が良いですよね。
大西さん
打ち合わせはどれくらい時間をかけたんですか?
4ヶ月くらいかな。
大西さん・百田さん
は、早い!!
妻・夫
サクッと決まりました(笑)。

「窓の家」の室内環境について

百田さん
この窓と吹き抜け上部の窓が効いてますよね。家の窓の位置はどんなふうに決めたんですか?
最初は設計者にプレゼンテーションしていただいて、その案をベースに二人で決めましたね。
モデルハウスで実物を見ながら考えました。リビングの大開口は、主人がモデルハウスで気に入って決めたものです。
アトリエの窓は開くタイプでは最大サイズだと聞きました。
大西さん
スゴい、この大きさで開くって衝撃的。
百田さん
ここから見える土手の緑もいいね。
そうですね。開放感がありますね。この辺りは平野なので、山里のような木立はないけれど、ここから眺めていると自然を感じられるんですよ。川辺をカモが並んで歩いていたり、それに空が広いんですよね。
私が育ったところは、多摩丘陵の緑地が残る自然が豊かなところで、家の前も山だったんですよ。だから木立がないのは物足りなくて、庭にもっと木を増やしたいなと思ってるんですよ。
いま庭にある木は、自分たちが植えたんですよ。
敷地に余裕があっても外構を舗装しちゃう家って多いようですが、あれが理解できない。雑草が生えるのが嫌という理由なのかな。
百田さん
やっぱり土があるのはいいですよね。
子どもも外で遊べるし、庭で自然を感じられたらいいなと思ってました。実家でも母がお花が好きで庭をキレイにしていたんですよ。
百田さん
ところで、建ててみて想像していたのと違うところってありますか?
最初は思っていたより広いな~って不安になりました(笑)。
吹き抜け、こんな高いんだ! とか、図面じゃわからなかったよね。
これに慣れちゃうと、子どもは狭い部屋で一人暮らしできなくなるかもしれない(笑)。
それと、照明がどれくらい必要なのかも想像がつかなかった。壁が白いので少ない灯りでも光がまわるんですよ。家の中の空気の流れなんかも、住んでみないとわからないことですよね。この家は壁が少ないので空気が家中まわりますから、どこにいても同じ気温なのは心地よいですよ。
百田さん
夏は空気が上に抜けていくから快適じゃないですか?
そうですね。吹き抜け上部の窓も開くタイプにしたら、ハイサイドから熱気が抜けたのかなと思いますが、現状でも十分快適ですよ。
暖房してもモワッとした暑さがないし、エアコン使っても乾燥が気にならないんですよ。夏の湿気も気にならないし。
大西さん
これからは、この家の大きさや心地よさが、二人の子どもの身体感覚を育んでくれるんですよね。
そうですね。家は感性の原点みたいな場所だと思いますから。
大西さん・百田さん
今日は楽しいお話をありがとうございました。